暑い日に、ツルっと冷たい「ところてん」。とっても、美味しそうですね!でも洋食が日本に浸透して、最近は夏でもあまり食べなくなりました。そんな「ところてん」ですが、実は食物繊維が多くて腹持ちもいい、素敵なダイエットフードなのです。何から出来ているの?漢字「心太」の由来は?味付けが多様なのは何故?もっと「ところてん」について、知りたくなりました。

最近の食品売り場は、ゼリーやアイス、シュークリーム等の洋菓子が多いね。

ボクもところてんについて、意外に知らないな。詳しく教えて!
スーパーマーケットの店頭で見かけて、久しぶりに買いました😊


子どもの頃、よく食べたよ!懐かしい~
パッケージの中には、「ところてん」1人前(150g)と「たれ」が2つずつ。

何で出来てるの?
天草(テングサ)という海藻を煮溶かし、できた寒天質を冷やし固めます。それを「(天)突き」と呼ばれる専用の器具で、麺状にします。

ところてんは、わずか2kcal/100g!9割が水分で、残りが炭水化物=食物繊維です。
水溶性食物繊維は主に小腸で活躍します。
- 小腸での栄養吸収をゆるやかにして、血糖値の上昇を抑える。
- 腸内でコレステロールを吸着し、動脈硬化を防ぐ。
- 腸内で善玉菌のエサになる。
不溶性食物繊維は大腸で働き、便秘解消に役立ちます。
- 腸を刺激して、ぜんどう運動を活発にする。
- ところてんの水分と食物繊維で、便を柔らかくする。
- 腸内に残っている便を絡めとる。

消化されずに腸までいくので、「腹持ちがいい」と感じるかもしれないね♪
ところてんに似た食品としては、くずきり、春雨、ゼリー、しらたき等があります。
- くずきり・・・葛(植物)の根の中のデンプン
- 春雨・・・ジャガイモやトウモロコシのデンプン
- ゼリー・・・豚の骨や皮から抽出したコラーゲン(ゼラチン)
- しらたき・・・こんにゃく
ところてんは寒天質なので、ゼリー(動物性)よりは、やや固い口当たりです。

ゼリーは常温で溶けるから、柔らかめなのかな
漢字で書くと「心太」その由来は?
ところてんは漢字で書くと「心太」ですが、奈良・正倉院の書物には「心天」と書かれており、奈良時代には「ココロテン」と呼ばれていたようです。
その奈良時代より前に、ところてんの原材料の海藻=天草(テングサ)は、凝る(固まる)性質から凝海藻(コモルハ)と呼ばれていました。コモルハが変化して、ココロモ→ココロブト(心太)→ココロテン、そして江戸時代にトコロテンとなっていたと言われています。

かなり昔から食べられていたけど、庶民の口に入るようになったのは江戸時代からなんだ!
どんな味付けがあるの?
地方によって、味付けに違いがあります。大まかには、関東は酢醤油、関西は黒蜜といった分かれ方ですが、四国地方はだし汁につけて食べるそうです。
「とこマップ」というサイトでは、各都道府県の独特な食べ方を見ることができます。


かよねこは父親が埼玉出身だったので、子どものときから辛子醤油味で食べてたよ!
住んでる地域は黒蜜がメインなのに自分は酢醤油が好みだといった差が、なぜ生まれるのでしょうか?それは子どもの頃に覚えた味覚は、親の出身地の味つけに影響を受けるからです。ところてんをどんな味で食べるかによって、自分のルーツに気づかされるとは、面白いですね。
「ところてん」を食べるメリットは?
ところてんのメリットとは、食べやすくて、体に良くて、懐に優しい、ということです。
- 食欲がなくても、さっぱりした味と喉越しで食が進む。
- 豊富な食物繊維と水分のおかげで、成人病の予防と便秘解消に役立つ。
- カロリーが低いのに、腹持ちがいい。
- 整腸作用もある。
- 安価である。


ところてんは溶ける温度が高いから、うどんやパスタの代わりに、温かい料理にも使えるよ!
今年の夏は温故知新で、日本の味・ところてんを、どんどん食べてみませんか?

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